草刈機は事故が多い
草刈機・刈払機は自動で雑草を処理できるため、一般家庭にも普及している農機具です。
草が伸びてくる5~8月ごろの暑い時期に事故も増えています。
高速で回転する刃物を扱うため、その危険性は想像できるかと思います。
また、直接刃物に接触しなくても草刈機に跳ね飛ばされた小石などが周囲の人に飛び、怪我をさせてしまうパターンもあります。
事故事例を知っておくことで避けられるトラブルもあります。
事故防止のためにもどんな事故が起こる可能性があるのか知っておきましょう。
事故事例
家庭で起きた事故
- 刈払機で草を刈っていた。電源を入れたまま、左手で地面の物を拾おうとしたところ、誤って刈払機に左手を巻き込まれた。左第2指がほぼ切断された。
(医療機関ネットワーク、平成 29 年8月、60 歳代男性、要入院、中等症) - 草刈り作業中の人に近づいてしまい、刈払機にて受傷し受診。右下腿、膝下5cmに15cm程度の切り傷。出血は多量ではないが、右足首を曲げることができないため、同日に緊急手術し入院。手術後、ギブスで固定し、リハビリ実施。
(医療機関ネットワーク、平成 31 年4月、40 歳代男性、要入院、中等症) - 刈払機で草を刈っている際、石が右眼に飛んできた。右眼にごろごろ感があり、右眼の角膜に穴が開いた状態。
(医療機関ネットワーク、令和元年8月、30 歳代男性、要入院、中等症) - 機械で草刈り中、異物が飛んできて首に当たった。CT にて、第7頚椎付近まで侵入している長さ2cm ほどの針金のような異物を認めたため、摘出手術を行った。
(医療機関ネットワーク、平成 30 年7月、70 歳代男性、要入院、中等症) - エンジンを切らずに刈払機に挟まった草を取ろうとしたところ、刈刃が動いて左手の指を切ってしまった。
(医療機関ネットワーク、令和元年9月、60 歳代男性、要通院、中等症) - 刈払機で田んぼの斜面のあぜ草を刈っていた。刈払機の刈刃が石に当たって手前に跳ね、長靴を破って右足の母指を切った。
(医療機関ネットワーク、平成 29 年8月、60 歳代男性、要通院、軽症) - 刈払機の刈刃が太い木に当たって飛んで顔に当たった。下顎に切り傷。
(医療機関ネットワーク、平成 30 年6月、30 歳代男性、要通院、軽症) - 日頃から、肩掛けバンドを使用せず、腰骨に刈払機を乗せ、草刈りをしている。庭の草を刈っていて、気付くとズボンとシャツに焦げ目がついている。厚手の衣類だったので熱傷はしていない。
(事故情報データバンク、平成 30 年 10 月、50 歳代女性)
引用元 消費者庁 刈払機による事故に注意しましょう!
下刈中に、刈払機で切創し死亡
概要
午前の作業を終え車に戻り昼食をとった後、被災者は、下刈面積の少ない方面(駐車位置より南側)を一人で担当することとし、他3名は別の方面(駐車位置より北側)で作業を行うとの作業割りをした。
午後の作業が終了し、班員3名は車に戻ったが、被災者が戻っておらず、また、刈払機の音も聞こえないため、不審に思い被災者を探すこととした。
草を分け入った跡を200m進んだところに、下刈された跡があり、さらに進むと、急傾斜(35~36度)になり、40m程先に吊りバンドから外された刈払機が見つかった。さらに8.5m下の傾斜地の終りの沢地に、被災者が倒れているのが発見された。
被災者は、切創を受け、自分のタオルを使用して止血していたが、息も脈も無い状態であった。
班員が車に備付けの無線で事務所に災害発生を伝え、事務所より119番通報により、救急車が来たが、すでに死亡していた。
〔災害発生経過を現場の状況により推測〕
スパイク付きの地下足袋を履いていたが、急傾斜地での作業のため、足を滑らす等で刈払機の刃が被災者に当たり、受傷した。
肩から吊り下げているバンドから刈払機をはずした後、斜面を転落した。
タオルを使用して止血したが、無線等の連絡設備を持っていなかったため、400m離れて作業している他の作業者に連絡がとれなかった。
また、大声で助けを求めても、他の作業者は刈払機を使用して作業中のため、騒音で声が届かなかったと推定される。
足を滑らせ転倒し、刈払機で切創
概要
被災者は勾配約36度の傾斜地で作業を行っていた。この地ごしらえ作業を行っていた山は岩石の多い土質で、傾斜は20度から50度であり、発注者との取り決めで、40度を超える傾斜のところは刈り払いはしないこととなっていた。
作業を始めてしばらくして他の作業者が被災者の方を見ると、被災者が作業を行っていた所から約6メートルから7メートル下方に座り込んで手招きしていたため、この作業者が近づいてみると被災者は切創していた。
災害発生時の状況は誰も見ていないので不明であるが、被災者は、傾斜地で足を滑らせ刈払機から手を離し斜面に落とし、回転している刈払機の刃の上に被災者が背中から転倒し切創したものと推定される。
同僚の操作する刈払機に接触し死亡
概要
被災者は、既に作業を開始していた、A、B列の作業者から少し遅れて、自分の作業場所となったCの樹列間へ移動しようとし、Bの樹列間に入って作業を開始していた同僚の前を横切ろうとした際、その同僚の操作する刈払機に接触したものである。
災害発生後、同僚作業者らは、現場で応急措置を施したが、災害発生から病院に収容するまで約25分要し、救急車で病院に収容した直後、死亡したものである。
引用元 厚生労働省 職場のあんぜんサイト
事故を防止するには
草刈機・刈払機の事故は刃へ巻き込まれた事故が一番多いのですが、作業中に跳ね飛ばされた飛散物による怪我も多く報告されています。
作業者自身が怪我をしないよう注意するのはもちろんですが、しっかりと周囲の状況にも気を配ることが大切です。
草刈を行う場所は草のせいで見通しが悪く、傾斜地であることも多いと思います。
足場の悪さが原因となった事故もありますので、足元の確保も重要です。
- 刈払機を使用する前には必ず取扱説明書を読みましょう。
- 作業に適した服装、装備で行いましょう。
- 作業前に各部の点検をしましょう。特に刈刃、飛散保護カバー、肩掛けバンドやハンドルは正しく装着しましょう。
- 作業をする際は、地面の異物を除去し、15m以内に人がいないことを確認してから開始しましょう。
- 回転する刈刃が障害物や地面に当たって跳ね返るキックバックに注意しましょう。
- 刈刃に巻き付いた草や異物を取り除く際は、必ずエンジンを止めてから行いましょう。
- 農協及び販売店等が実施する刈払機の使用講習会を受講しましょう。
怪我をしにくい刃を使う ナイロンコード・ナイロンカッター
最近では硬い刃物の代わりにナイロンコードを使って草を刈り取ることもできます。
チップソーではなくナイロンの紐を使うことでキックバックや裂傷事故を防止します。
※ナイロンコードでも高速回転させるため、やはり注意は必要です。
ナイロンコードは特に壁近くといった障害物がある環境で活躍します。
従来のチップソーがコンクリートのような固いものにあたるとキックバックが起こり、事故の原因になります。
その点ナイロンコードはキックバックを心配せずに作業できます。
しかしながら、刈りたいものが固い茎だったりすると、やはりパワーが足りません。
万能ではありませんが、日常使い用にできるだけナイロンコードを使うことをおすすめします。
国民生活センターでもナイロンコードの使用が推奨されています。
国民生活センター 気をつけて 刈払機の使用中に大けがをすることも
まとめ
草刈機はかなり重篤な怪我や死亡事故の原因になっています。
気軽に使えるものでも、一つ誤れば大変なことになります。
これが日々の作業の注意喚起になれば幸いです。
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