ボール盤とは？機能・種類・安全対策まとめ

ボール盤とは

ボール盤とは、材料に正確に穴開けなどの加工を行う機械のことです。
ボール盤の方が固定されており、ドリルの下に材料を差し込んで加工していきます。
穴開けだけではなく、すでにある穴を広げる・ネジ用の加工をするといった機能もあります。

差し込んだ材料を固定し、ドリル部分を垂直に降ろすことで正確でパワフルな加工ができます。
その分危険性も高く、使用には専門知識が必要な工具です。

何ができる？

穴開け

もっとも一般的な加工
使用するドリルの種類を変えることにより、完成する穴もさまざまです

リーマ

すでに空いている穴に対し、求められている細かい寸法や形状に合わせて加工する作業
穴の内側を少しずつ削り、穴の精度を上げます

中ぐり

すでに空いている穴に対し、穴径を広げる作業のこと
中ぐり作業を行うことで穴のサイズや位置の精度を上げていきます

座ぐり

穴に打ち込むネジ・ボルト・座金などの頭が飛び出さないように一段下げた穴を作ること
これをすることで表面が滑らかになります

ねじ切り

すでに空いている穴に対し、ネジを入れるためのネジ山を作る作業のこと
タッピングとも呼ばれます

ボール盤の種類

卓上ボール盤

直立ボール盤

タッピングボール盤

ラジアルボール盤

ドリルスタンド

注意点

ボール盤は大型でパワフルに穴開け等を行う機械です。
取り扱いを間違えれば大けがに繋がります。
作業には取り扱い説明書や現場のルールを守りましょう。

(死亡事故)フランジの穴開け作業を行っていたところ、使用していたラジアルボール盤の刃に作業服が巻き込まれ、身体ごと宙吊りになった

被災者は、フランジにボルト穴を開けるため、当該部品をラジアルボール盤の台に治具等で固定し、当該ボール盤の刃を交換し終えたところで、反時計回りに回転しているラジアルボール盤の刃に右上腕部が作業服ごと巻き込まれ、身体を回転させられながら宙吊りの状態となった。

類似災害の防止のためには、次のような対策の徹底が必要である。
1 　金属部品への穴開け作業の準備を行う際に、ラジアルボール盤の主軸正逆転スイッチを停止位置に入れること。
2 　ラジアルボール盤の刃の付近に、非常停止機能等を設置すること。
3 　回転中のラジアルボール盤の刃部及び回転部に、手等身体の一部を近づかせないこと。
4 　ラジアルボール盤、ボール盤等を使用する労働者を中心に、当該作業の危険性及び危害（負傷）の重篤度を考慮したリスクアセスメントを実施させ、安全作業手順書を作成すること。
5 　安全作業手順書を、ラジアルボール盤、ボール盤等を使用する労働者に周知し、再教育を行うこと。

安全対策

• 取り扱い説明書、作業手順書など使用に関するルールを守りましょう
• 高速で回転する機会の周囲では衣服や髪、手足などの巻き込みに十分注意する
  巻き込まれそうな手袋は外す、髪はしばる等の対策を行う
• 保護メガネ、ヘルメット、安全靴などを着用する
• 材料や本体をしっかりと固定する

ボール盤は機械に巻き込まれる事故、対象の固定が甘かったために起きた事故が多く見受けられます。
面倒でもルールを守ることが安全に繋がります。

まとめ

精密な作業にボール盤は欠かせません。
さまざまな種類を使い分けることで、その性能を発揮します。
しかしながら、取り扱いを間違えれば大変危険な機械でもありますので、使用上の注意をよく守り安全に使用してください。

リライズは工具、農機具を専門としたリサイクルショップです。
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