工具の事故事例 取り扱いには気を付けましょう!

作業シーン別の事故事例・ヒヤリハット集を公開しました!
作業現場の事故事例・ヒヤリハット集

事故を予防しよう

電動工具、エンジン工具、エアー工具など自動で動く工具は大変便利なものですが、取り扱いには注意が必要です。
高速で動く刃、強い打撃、重量物の運搬、中毒など、実際に事故が発生しています。
作業者には適切な知識が必要です。
厚生労働省ではさまざまな労働事故やヒヤリハット事例が掲載されています。
ここでは特に工具関係に絞りいくつか紹介します。
事前に知っていることで防げる事故があります!

参考サイト 厚生労働省 職場のあんぜんサイト 機械災害データベース
※この記事では概要を掲載しております。詳細は引用元よりご確認ください。

丸ノコ

  • 会社工場内にて回転鋸で材木を切る作業中に、残材を除こうとしたときに、右手親指が刃に当たってしまい、第一関節上部を切断した。
  • 木材を電動ノコギリで加工中、木材に打ち込んである釘に電動ノコギリの刃が接触し、跳ね返りその反動で膝上あたりを切った。
  • 可搬式丸のこ盤を使用して型枠加工作業中、パネコートを切断加工していたところ、左手を滑らせ、回転中の丸のこの歯に左手親指が接触し裂傷を負った。
  • 地面に膝をついて、丸鋸で木片を切っている最中、一瞬丸鋸を手前に引いたとき、右足太腿に丸鋸の刃が当たり、裂傷を負った。
  • 工事現場で型枠加工のため、ベニヤ板を裁断していたところ、左手にはめていた手袋が機械の刃に巻き込まれ、左手の示指、中指、環指を負傷した。
  • 一般住居内を解体作業中、他の作業者から電動丸のこをテーブルの上に置くように指示されたため機械を受け取ったが、その際の持ち手が悪かったため、機械を誤って作動させてしまい、左手人差し指を受傷した。
  • 丸のこを使用し、キズレパネルの端材処理をしていたところ、丸のこが横に折れ、キズレパネルに丸のこの刃が絡み、キックバックを起こし左手に丸のこが接触し、左手指を裂傷、薬指・小指を除く左指3本に裂傷を負った。

丸ノコはやはり誤って切り傷・切断してしまう事故が多いです。
また、もっと重大な死亡事故も発生しています。

作業者Aは携帯用丸のこ盤を使用して角材を加工して測量用の杭を作るよう職長Bから指示された。
Aが丸のこ盤と角材を手に持って作業していたところ、携帯用丸のこ盤が反発し、はずみで丸のこ盤の歯がAに当たった。Aは病院に搬送されたが死亡した。

携帯用丸のこ盤は元々取り付けられていた安全カバーの金具が変形していたため、安全カバーが正常に作動せず、歯が剥き出しのままであった。また、この携帯用丸のこ盤は、管理責任者が定められておらず、点検や整備も行われていなかった。
Bは、Aに作業を指示した際、安全な作業方法について具体的に示していなかった。さらに、この事業場では、作業者に対して、携帯用丸のこ盤の取扱い等についての安全教育を実施していなかった。

原因
1  携帯用丸のこ盤の安全カバーが正常に作動せず、歯が剥き出しの状態で使用したこと
2  携帯用丸のこ盤と角材を手に持って、不安定な状態で作業したこと
3  Aに対する作業方法の指示が不明確であったこと
4  Aに対して、携帯用丸のこ盤の取扱い等についての安全教育を実施していなかったこと

対策
1  携帯用丸のこ盤は、安全カバーが正常に作動するように点検し、整備しておくこと
2  携帯用丸のこ盤を使用する際は、安定な状態で使用すること
3  作業指示は、安全な、作業方法を具体的に示すこと
4  携帯用丸のこ盤を取り扱う作業者に安全教育を実施すること

グラインダー

  • 工作室にて、ワイヤーロープをサンダー(ディスクグラインダー)で切断していたところ、ワイヤーがサンダーに巻き込まれ、ワイヤーを抑えていた左手の親指を骨折、裂傷を負った。
  • 敷地内で波形のトタン屋根をサンダーで切断しようとした際、サンダーの刃が割れ左手の手のひらに飛んできて刃で切断した。
  • 事業内工場でグラインダーにて鉄板を切断中、誤ってキックバックしてしまい、そのまま左足大腿部に接触した。
  • 銅金属棒をディスクグラインダーで削っていたところ、スイッチを切るとき、手を滑らせて左手親指の根元を負傷した。
  • 作業員Aが仕事で使用する鍬の刃をハンドグラインダーで研いでいたところ、グラインダーの刃が割れ、たまたま3mほど離れた場所を通りかかった従業員Bの額に割れた刃が当たり、幅約3㎝、深さ約1㎝切れて負傷した。
  • 倉庫で、充電式グラインダーを使用して棚のアングルを切断しているときに、左手が滑って切断部に近づきすぎたため、グラインダーの回転部に接触し、左手の甲が切れてしまった。

こちらも高速で回転する刃物なので、事故が多い工具です。
死亡事故も1件紹介します。

作業者Aは一人で鋼板の切断作業を行っていた。鋼板を作業台に乗せ、任意のサイズに切り出した後、鋼板の切断面のバリを手持ち式電気グラインダーで除去する作業を開始した。
午後2時半頃、Aの悲鳴が聞こえたので、他の場所にいた作業者Bが駆けつけてみると、Aが作業台の傍らで血を流し倒れているのを見つけた。その後、Aは病院に搬送されたが、数日後に死亡した。
災害は何らかの原因によりグラインダーが跳ね、その拍子にAの体に回転中の研削といしが当たったものであった。被災時、Aは長袖・長ズボンの作業服、安全靴と軍手を使用していたが、それ以外の個人用保護具は使用していなかった。なお、グラインダーの研削といしには破損個所はなく、研削といしには金属製の覆いが取り付けられていた。
Aが作業していた作業台の周囲には材料や道工具が積み上げられており、作業スペースは最も狭い個所では巾70cm程度であった。そのため、グラインダーが跳ねたとき、Aはこれをかわすことができなかった。
また、この工場では、作業者に対し安全衛生教育を実施していなかった。

原因
1  作業場所が狭かったこと
2  回転中の研削といしとの接触を防ぐ個人用保護具を使用していなかったこと
3  安全衛生教育を行っていなかったこと

対策
1  作業場所の整理整頓等を実施し、十分な広さの作業場所を確保すること
2  安全な作業に必要な個人用保護具を定め、作業者に使用させること
3  作業者に安全衛生教育等を実施すること

インパクトドライバー

  • 建設現場にて、コンクリートの壁にインパクトドライバーを用いて穴を開けようとしていたところ、手袋をはめた手がインパクトドライバーのドリルに巻き込まれそうになった。
  • 二階吹き抜け手すりの近くで、暖房機を組立作業中に、手すりの隙間から電動ドライバーを落とし、下の作業者に当たりそうになった。

具体的な事例は掲載されていませんでしたが、インパクトドライバーで固定しようとしたビスなどが飛んできて怪我をしそうになった方は多いと思います。
メーカーの取扱説明書にも濡れた場所・湿った場所での使用は感電や発煙のおそれがあること、可燃性のガスや液体の近くで使用しないこと等、警告が掲載されています。
また、インパクトドライバーを含む電動工具は純正以外のバッテリーが出回っています。
これも粗悪品であれば事故の原因になり得るので注意が必要です。

マイナビニュース 互換バッテリーの発火事故が急増、入手したら廃棄に困る問題も

エンジン工具

温水プールのシャワー室内において、ガソリンエンジン付高圧洗浄機を使用して清掃し、同時に混合燃料用エンジン付の吹き飛ばし機(ブロアー)にて水滴を吹き飛ばす作業を行っていた。作業を行っていた2名と、同じ建物内のシャワー室から離れた廊下にて窓ガラスの清掃を行っていた別会社の清掃員1名が体調不良を訴え救急搬送され、一酸化炭素中毒と診断された。

原因
ガソリンや軽油等を燃料として使用するエンジン付き装置からは不完全燃焼で一酸化炭素が発生するが、その対策のための換気を怠ったこと

対策
・手持ち工具やフォークリフト、可搬型発電機のように同様のエンジンを使用している場合は、十分に換気を行う
・送風機や換気扇の使用を行う
・作業者ならびに直接作業に関わらない人は、一酸化炭素濃度が高いエンジン排気の風下になるべく立たないようにする
・エンジン付きの工具、装置、発電機を稼働しているときに頭痛や吐き気を感じた場合は、すぐに排気の影響のない場所へ退避し、換気が終わるまで戻らない

その他工具

  • コンクリートでできているU字鋼の解体作業を電動のハツリ機で行っている際、ハツリ機のノミの先端がU字鋼からそれて、安全靴で保護されていない箇所へ当たってしまい、右足の甲を複雑骨折した。
  • 駐車場で乗り入れ工事の作業中、巾50㎝の所にランマ転圧していたとき、硬いコンクリートに当たり、本人の右足にランマが当たり負傷した。
  • 鋳造工場で、老朽化した取鍋内部の耐火材を解体作業していたところ、エアーブレーカーの先端が滑り、握りの部分と取鍋の縁の間で指を挟み、骨折した。
  • 被災者は役場からの発注の雑木林で、かかり木(50㎝)の間伐作業中に、バランスを崩し、誤ってチェーンソー(刃渡り50㎝程度)を膝に当ててしまい負傷した。
  • 足を滑らせ転倒し、刈払機で切創
    被災者は勾配約36度の傾斜地で作業を行っていた。この地ごしらえ作業を行っていた山は岩石の多い土質で、傾斜は20度から50度であり、発注者との取り決めで、40度を超える傾斜のところは刈り払いはしないこととなっていた。
    作業を始めてしばらくして他の作業者が被災者の方を見ると、被災者が作業を行っていた所から約6メートルから7メートル下方に座り込んで手招きしていたため、この作業者が近づいてみると被災者は切創していた。

番外編

電動工具ではありませんが、一緒に使うことの多い用品などによる事故です。

  • 床清掃時にパーツクリーナーを用いたことによる中毒
    たまたま作業場に置いてあったスプレー式のパーツクリーナーを糊痕に吹き付けながら手作業で剥ぎ取り作業を行っていたところ気分が悪くなった。救急車で病院へ搬送され、「四肢しびれ」、「呼吸困難」があり検査の結果「急性薬物中毒」と診断された。なお、剥ぎ取り作業時、工場常設の換気扇は稼働していたが、防毒マスク等の保護具は着用していなかった。

まとめ

原因として予備知識や教育、対策が不足していた点が多く挙げられています。
それだけ取り扱いが難しい機械だと、忘れずに使いたいですね。
事故を予防し快適な工具ライフを!

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